お客さんへの約束(USP)が陳腐化してないですか?

ルーコ鈴木悠生

2021年04月23日 08:00


とあるリサーチで
カバン業界について調べていました。

私は知らなかったんですが、
今ってランドセルに「6年間保証」があるんですね。

小学校に在学中の6年間は
修理をしてくれる・・・という保証。

一部のメーカーのみかと思ったら、
割と多くのランドセルにそうした保証が付いてるようです。
私が子供の頃もあったのかな???

もしかしたら業界的に
古くからあったのかもしれませんが、
消費者からすれば嬉しい「約束」には違いありません。


でも色々と見ていく中で、
少し気になったりもしました。

それはほとんどのメーカーが

「同じ約束」

をしているということです。


お客様に約束することで企業側が得られるモノ


一般的に「お客さんへの約束」には、
マーケティング的にも大きなパワーをもたらします。

それは「ブランドプロミス」とも言います。

約束によって、
商品をセールスしやすくなることはもちろん、

・業界の中で「目立つ存在になれる」
・同業他社との「価格競争から脱却できる」
・広告宣伝によって「ブランド認知を早める」ことができる


などの効果も期待できるので、
ブランドプロミスを設定するのは
ブランディング面でも大きな施策の一つです。

なので約束は作ったほうがいいのですが・・・


約束が陳腐化してしまう時


とはいえ業界内の他社が
一律で同じ約束をしてしまうと、
その効力は一気に下がってしまいます。

どれくらい下がるかというと、

「弊社はお客様に安心・安全な○○をお約束します!」

のような少しも心に刺さらない
陳腐なキャッチコピーくらい意味を持たない・・・
というと大げさかもしれませんが、

「それを目にしたところで特に心は動かない(目に入らない)」

ものに成り下がるような約束になります。


ユニークな販売提案=USP


なので企業がお客さんに対して
約束をすることは、出来る限り他社には
真似や追従が出来ないような

「独自性」

があると良いと言われています。

マーケティング用語では、
「USP」とも言ったりします。

参考記事:コレであなたも簡単に独自性を打ち出せる「USPのヒント」


とはいえ、このUSP。

一生変わらないものではなく、
生き物のように変化は絶えずしていく必要があります。

逆に言えば、
状況に応じてUSP(約束)は
常に進化させていく必要があるわけです。


当たり前な約束はいらない


ランドセルにおける

「6年間の保証」

既に当たり前の約束になっています。


それ以外の約が打ち出せるランドセルが、
その業界内でマーケティングに優位に立てる。

そんな感じがひしひしとあります。


あなたのビジネスでは
どんなことをお客さんに約束していますか?
そしてそれは「独自性」のあるものですか?

もし無ければ
この機会に考えてみてください。
そしてお客さんに発信してみてください。


追伸
優れたUSPを持つと
なぜ価格競争から脱却できるのか。

それは他社と
「明確に違う」ことを
アピールできるから。

ほとんどの場合、
価格競争に陥ってしまう原因は、
お客さんが「どの会社も同じだ」と思うから。

違いが分からないから
値段でしか比較できなくなっている状態です。


追伸2
最近、ブログを書くときに
オリビアニュートンジョンを聴いてます。

なぜか自分には合っているようで、
スラスラ書けます。

少々、耳は飽きているんですが(笑)
せっかくなのでしばらく聴き続けます。



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