小説家のススメ(顧客理解を促進する方法)

ルーコ鈴木悠生

2018年09月08日 08:00


私はその日の前日、眠れませんでした。

「朝が来なければいいのに」と心から思ったのです。
目を瞑っても、いっこうに眠気は現れません。

思わずスマホで検索します。
「回避する方法」「意識を無くす方法」

いつもは頼りになるグーグル先生は、
今夜に限って答えを出してくれません。

いつしか夜が明けて、外も明るくなりました。
こんなに家を出るのが辛いのは、約1年ぶりです。

眠れない夜が明けたその日。
午後から「健康診断」がありました。

別に体重測定が怖いわけではありません。
前日の夜から糖質を抜かないといけないのですが、
空腹で眠れないわけではありません。

・・・そう。
その日は「採血」があるのです。


私は子供の頃から「注射」が嫌いです。
これだけは大人になっても克服できません。

もちろん、我慢は出来ます。
しかし、気は滅入ってしまうのです。

たかが針が刺さる数分の時間が、
私にとってはとてつもない恐怖なのです。


私は釣りが趣味なので、ルアーの針や、
仕掛けの釣り針などが刺さることは日常茶飯事です。

おかしなことに・・・
釣り針に関しては恐怖は一切ありません。

しかし注射針が腕に刺さるのは別です。
その瞬間を想像するだけで、気が滅入ってしまうのです。

できることなら採血を回避したい。
しかし、それは不可能です。

眠っている間に採血が終わってくれたらいいのに・・・。

心の底からそう思いますし、
そのためならお金を支払ってもいいほどです。

ちなみに昨年、私は初めて採血時に気分を悪くして意識を失いました。
「来年は横になって採血しましょう」と言われてしまいました。

・・・屈辱です。

どなたか採血への恐怖を無くす方法を知りませんか?
ついでに意識を強く保つ方法も教えてください。


「小説」で不眠の理由を特定する


さて、いきなり私の恥ずかしい話から始まりました。
といっても、私の不眠の話を聞いてもらいたいわけではありません。


前回のブログ記事で私は、
臆病者のための「ターゲット選択法」を紹介しました。

その中で、
「あなたの商品は見込み客の不眠を解消する」という視点で、
ターゲットを絞る方法をご紹介しました。

実際に不眠の理由を探るには「リサーチ」が必要です。

あなたの見込み客となる人の「頭の中の会話」を
リサーチによって覗き見しなければいけないのです。

見込み客が「避けたい」「回避したい」と思っている
「苦痛」や「不安」は一体何なのか、仮説を立てて検証してきます。

そこで、私のオススメの方法を紹介します。


それが「見込み客が主人公の小説を書く」です。


小説風に見込み客を主人公にした不眠のエピソードを書き始めると、
あくまで「想像の域」ですが、見込み客の心の中の言葉や、
不眠時の行動、心情、愚痴といったものが自然と出てくる可能性があります。

一度試してみてください。


もし、書き出せなければ○○不足


小説を書くといっても、
素材がなければ書き出すことは出来ません。

その素材はリサーチによって揃っていきます。

もし、小説を書き始めてすぐに筆が止まったら、
あなたに文才が無いわけではなく、単純に「リサーチ不足」です。


実際に見込み客が目に、耳にしている

・テレビ
・ラジオ
・本(雑誌)
・広告
・ブログやSNS
・セミナー(講演)

などを注意深くチェックしてください。


インプットが少なければ、アウトプットは十分な量が出ません。
本を読んでいないのに、読書感想文を書けないのと同じことです。


言葉づかいにも要注意


また、見込み客の使っている「言葉づかい」も、
リサーチによって判明します。

例えば、、、
医療機関の方々は「集客」ではなく「集患」という言葉を使います。
建築業界の方々は「お客様」ではなく「お施主様」という言葉を使います。
「アフターメンテナンス」のことを「保守管理」と言う表現を使う業界もあります。


方言も同じです。
あなたの見込み客が心の中で話している「言葉づかい」を特定し、
小説を書いてみてください。


出来上がった「見込み客の不眠ストーリー」から、
顧客理解を深め、セールスメッセージに活かせる言葉やエピソードを見つけてみてください。

きっとあなたの発信するメッセージが
さらに「刺さるもの」にできるはずです。


最後に参考として


冒頭の私のエピソードから、導き出した、
「あの日の私」を救うセールスメッセージは・・・

「体重計の針より、注射針が怖いあなたへ・・・健康診断で採血を回避する方法」
「なぜ、釣り針は刺さってもそんなに痛くないのか。注射針を釣り針同然にするメンタル法」
「数分間、意識を無くす方法:注射と血が苦手なあなたを救うたった一つの解決策」


こんな感じでしょうか。

まぁ、これらは今適当に考えたものですので、
あまり深く考えないでください。

ただ少なくとも、
私があの日、スマホで検索したのは

「採血 回避方法」
「採血 意識を無くす」
「注射 恐怖克服」


といった検索ワードです。

眠れずに朝を迎えたあの日の私にとっては、
上に挙げた3つの「適当に並べたセールスメッセージ」であっても、
おそらく「救いの一文」だったと思います。

あなたの見込み客の不眠の理由を、
小説風に書き出して、特定してみてください。
そして、セールスメッセージに活かしてみてください。


追伸
ちなみに採血時、私はしっかり対策をしました。
その方法は「採血時に音楽を聞く(イヤホンをする)」です。

私が一番心地よく、意識を他に集中できる方法が音楽です。

→ちなみに聞いてた曲はTRIVUMの「Down From The Sky」

横になって採血はしたのですが、
耳は爆音で塞ぎ、目も片方の腕で塞ぎました。
結果は完璧!来年もこの方法を取り入れて克服しようと思います。


追伸2
「すみません、採血時に音楽聞いてもいいですか?」
と看護師さんに訊ねたところ「え、私が何か歌ったほうがいいかしら?」と
笑われてしまいました。

あまり音楽を聞いて採血をする人はいないんでしょうか?
もし、注射嫌いな方がいたら、音楽を聞くのはおすすめですよ。

関連記事